<J2:富山1-3山形>◇第31節◇25日◇富山

 山形がアウェーで富山を破り、今季初の同一カード連勝となった。前半12分に左クロスからFW中島裕希(29)が頭で先制ゴール。後半4分にも中島が追加点を決めると、22分にはCKからFW林陵平(27)の今季12点目で突き放した。

 宣言通りの凱旋(がいせん)ゴールだった。前半12分、左サイドでのパス交換からDF中村太が右足でクロス。中央で動きながらスペースを狙っていた中島はフリーだった。「(中村)タイスケが見ていてくれて、当てるだけだった」と狙い通りの先制ヘッド。後半4分にもMF伊東のFKから頭で2点目を決め「みんな見に来ていたので、結果を出せてよかった」。地元富山で4戦4ゴールとし、笑顔で声援に応えた。

 中島の裏を狙う姿勢が、富山の守備を混乱させた。序盤から相手DFラインは下がり、バイタルエリアはがら空き。後方から山崎、伊東、フランクが次々と走り込んで再三チャンスを作った。勝てない時期には遠かった2点目を先に取り、守備面でも連動したプレスで高い位置でボールを奪い続けた。シュート数でも16対2と圧倒し、失点以外は完全に富山を封じ込めた。

 夏の3連戦は計7得点で2勝1分け。ボールに絡む人数も増え、得点数リーグ2位の攻撃力に復活の兆しが見えた。チーム最多のシュート6本を放った中島は「もっと決められる場面があった。もっとできる」。上位を追走するためにも、勝ち続けるしかない。