<J1:磐田1-1甲府>◇第24節◇8月31日◇ヤマハ

 磐田は、残留ラインである15位甲府との直接対決に引き分け、J1残留が厳しくなってきた。引き分け狙いでゴール前を固める相手から後半30分、MF山田大記(24)のゴールで先制。逃げ切れば残留への望みもあったが、同41分に同点弾を許し、勝ち点3がこぼれた。これで9戦連続勝利なし。黒星と等しいドローだった。あとは残留への奇跡が起こることを祈るしかなくなった。

 残留への希望をつなぐためにも、15位甲府との直接対決は引き分けも許されない。勝ち点3を積み上げ、6差に縮めることが絶対条件だった。相手は無失点を目標に、ゴール前を9人のブロックで固めてきた。前半はシュートまで持って行くことすらさせてもらえない。ボールは支配するも崩せないまま、0-0で折り返した。

 この90分にサッカー人生をかける-。ピッチの選手の思いは1つだった。関塚隆監督(52)も「もっとシュートを打っていこう。勝つぞ!」とハーフタイムに選手を送り出した。カウンターを浴びても守備陣が踏ん張る。DF伊野波雅彦(28)は「たとえ、1点取られてもバタバタせず、前が崩れても後ろは崩れないでやろうと整理はできていた。後ろから火を付けることができれば自然といい流れになる」。後半に入ると、守備陣の奮闘に応えるように、ボランチの藤田義明(30)MF山田が積極的にシュートを放ち甲府ゴールに迫った。

 後半30分。堅い甲府のブロックをついに破った。MF小林裕紀(24)のクロスをMF山本康裕(23)が頭で落とし、MF山田がゴールに流し込んだ。待望の先制点。あとは勝ちきるだけだった。しかし、先制点を取っても勝ちきれないのが今季の磐田。後半41分、ペナルティーエリア内で、相手エースFWパトリック(25)がフリーになり同点弾を許し、結局、引き分けで終了した。

 関塚監督は「攻守の切り替えなどやろうとしていることはできているが、1試合の中でどうなのかと考えるとまだだ」と話した。何度も繰り返される光景に、サポーターの怒りも頂点に達し、激しいブーイングが巻き起こった。【岩田千代巳】