<J2:札幌2-2岡山>◇第32節◇1日◇札幌厚別

 白星が目前で逃げた。札幌は岡山と引き分けた。0-1の後半3分から5分間で2点を挙げ、一時は勝ち越したが、ロスタイムに同点を許し、勝ち点3を取りこぼした。クラブ記録を更新していたホーム連続完封勝利は6試合でストップ。順位は7位から1つ下げ8位となり、勝ち点は48でプレーオフ圏6位の京都と3差に広がった。

 初の3連勝が目前で消えていった。2-1の後半ロスタイム、中盤でボールを奪われ、カウンターから押し込まれた末、相手にCKを与えた。「体を当ててゴールに飛ばないようにしたのだが、寄せが甘かった。自分のマークミス」とDF趙。GK杉山は「一瞬、出られると思ったが、判断が遅れてしまった」と振り返った。一瞬の隙だった。最後は趙の背後から飛び出したDF近藤にヘッドで押し込まれ勝ち点2を逃した。

 前半に先制点を与えながら、後半開始8分で逆転する理想的な展開も、最後の最後でプランが崩れた。「引き分けではあるが、展開的には残念な結果。勝ち越した後に追加点を取れなかったことと、何回か受けたカウンターのケアができなかったのが原因」と財前監督。セットプレー担当の赤池GKコーチは今季初のロスタイムでの失点に「失点前にCKにしたことも原因。間合いを詰めるなど対応を修正する必要がある」と険しい表情で振り返った。

 残り10戦、プレーオフをかけた厳しいサバイバルが始まった。主将の河合は「若いで済ませちゃいけない。プロとして気持ちを強くやっていくことが大事。下を向いてる暇はない」と強い口調で言った。勝ちきれなかったが、収穫はあった。後半開始から15分は、札幌が最も失点が多く、得点が少ない時間帯だったが、この日は2得点を挙げ、課題だった後半立ち上がりの集中力には進化があった。

 2戦連続で先制されながらも、追いついて勝ち越せるだけの安定した攻撃力も出てきた。河合は「勝ち切れた試合。もっともっとチームとしてワンプレーの大切さを身に染みてやっていくこと」と言った。最後のホイッスルまで勝ちきる術を徹底し、もう1度、流れを引き寄せる。【永野高輔】