<J1:磐田2-3鹿島>◇第26節◇21日◇ヤマハ

 3年目の若手の活躍で、鹿島がアウェーの連敗を7で止めた。前半4分。右クロスをFW大迫がゴール前で落とすと、MF土居聖真(しょうま、21)が右足で先制弾を放った。プロ初ゴール。喜びを爆発させ、先輩たちからもみくちゃにされた。

 成長の証しだった。8月3日の大宮戦からレギュラーに定着。初めは極度の緊張状態だったが、同7日のスルガ銀行杯サンパウロ戦で「通用する部分が多かった。自分を出せばいける」と自信をつけた。今月7日の天皇杯2回戦では、オフサイドながらゴールネットを揺らし「1歩ずつゴールには近づいていると思う」。着実に歩みを進めた。この日も空いたスペースに走り込み、何度も好機を演出。「(勝利に)貢献できたかな」と笑顔を見せた。アシストしたエース大迫も、「今日は聖真に聞いてあげて」と、後輩に主役の座を譲った。

 同期のMF柴崎、梅鉢も活躍し、敵地では5カ月ぶりの勝利を挙げた。鹿島ユース出身の土居は「僕たち若手が底上げしないと、強い鹿島は継続しない。ここからがスタート。怖いなと思われる選手にならないと」。マンチェスターUで活躍する日本代表FW香川のプレーを参考にする土居。その存在が相手の脅威となる時、逆転優勝が見えてくる。【桑原亮】