バル流“短期集中攻撃力アップ講座”開講!

 J2札幌のバルバリッチ監督(52)が11日、札幌・宮の沢での練習で、課題となっている得点力を高めるための規律を定めた。DFからパス3本でゴール前まで運ぶシンプルな動きを決まり事として徹底。まずは攻撃の基本動作をオートマチックに実践できるまで磨き上げ、短期間でJ1昇格を狙える集団へと改造する。

 点を取るための改造計画がスタートした。バルバリッチ監督は、11対11と実戦を想定した攻撃練習で、何度も同じ動きを繰り返させた。「ダイレクトに背後を狙っていこう」。DFラインから前線に収めて戻し、さらにダイレクトパスでDF裏にボールを入れ、複数の選手が抜け出す。原則パス3本で、ゴール前までに運ぶ形を徹底して覚えさせた。

 「まずはシンプルにやるところからやっていく。基本はゴールへの最短距離を考えていくこと」。パス4本目でクロス、5本目でシュートと、まずは、きっちりと「型」を植え付けた。あくまで基本動作だが、自由にボールをつなぐところからスタートしていた財前体制から一変。どんな状況でも確実に実践できる攻撃時の“規律”を浸透させることを徹底した。

 野々村社長は、監督交代で目指す方向性について「つなぐことまではできているが、ペナルティーエリアに入っていく回数が少ない。そこを改善すること」と話していた。札幌の総得点数は34で、リーグ14位。プレーオフ圏6位以上で、札幌より少ないチームはなく、短期間で得点力をいかに向上させるかがバルバリッチ体制の大きなテーマでもある。そのために指揮官は、シンプルに手をかけずチャンスをつくるための流れを、まずは固めた。

 「自由にやってチャンスをつくれれば一番だが、今は結果的に取れていない。オートマチックにやれる形を1つ持っている方がいい」とMF菊岡。まずはベースとなる動きをチームの共通意識として定め、そこからは、選手がピッチで応用させながら攻撃のバリエーションアップを図る。

 この日、指揮官は就労ビザ取得の手続きが完了。14日の岐阜戦指揮が正式に決まった。「時間は多くはないが、嘆いている時間もない」。素早く無駄なくチームを磨き上げ、初陣勝利につなげる。【永野高輔】