Jリーグが、史上初の2月開幕を計画していることが7日、分かった。2ステージ制になる来季は、2月28日のJ1開幕案が浮上しており、20日の理事会で承認される見通し。また、レギュラーシーズンの最終節は、ACL(アジア・チャンピオンズリーグ)決勝日と同じ11月21日を予定。同決勝に進出した場合、当該クラブだけ前倒しで最終節を行うため、史上初めて最終節開催日に全クラブがそろわない可能性がある。従来の常識を打ち破る試みで一層の飛躍へ改革を進める。

 まだ雪が残る2月にJリーグが改革の1歩を踏み出す。2月開幕は過去22年間で前例がない。まだ肌寒く、天候に影響される危険はあるが決断に至った。来季の日程案はJ事務局で意見がまとまり、11日のJリーグ合同実行委員会で各クラブに伝えられ協議される。意見がまとまれば、20日の理事会で承認される。

 日程調整に関わるJ関係者は「2ステージ制になったことや、ACLとの絡みもあるので、通常より日程を組むのが難しかった」と話した。2ステージのリーグ戦を戦った後に、最大4チームが出場するスーパーステージ(仮称)と年間王者を決めるチャンピオンシップ(仮称)が控えるため、2月開幕は当然の流れだ。

 もう1つの試みは、シーズン最終節。来季のACL決勝はホームアンドアウェー方式が正式決定している。日本代表の国際Aマッチデー(11月9~17日)が入る11月は、Jの日程確保が難しい。そのため、ACL決勝日(11月7、21日)にもリーグ戦を入れる。同21日がレギュラーシーズンの最終節になるため、仮に、JクラブがACL決勝に進んだ場合、11月初旬に予備日を設け、そのクラブだけ最終節を前倒しで実施する。

 最終節に全クラブがそろわずにいびつな形になるが、新しいスポンサー獲得など、収入増を目指すJは、改革へとかじを切った。Jリーグ村井満チェアマンは「2ステージ制で確保した財源は、若手育成に注ぐ」と表明しており、日本サッカーの将来のため、前例のない日程再編にチャレンジしていく。