<イタリア杯:カターニャ2-1ジェノア>◇13日◇5回戦◇ジェノア
【ジェノア(イタリア)=波平千種通信員】カターニャの日本代表FW森本貴幸(21)が無得点に終わり、微妙な立場に立たされた。FWプラズマティの2ゴールで2-1と勝利し、チームは8強入り。しかしフル出場した森本は好機にもたつく場面が目立ち、ミハイロビッチ監督はそのたびにいらだちを隠さなかった。キエボへの移籍話がうわさされる中で結果を出せず、再び放出の危機にさらされた。カターニャは準々決勝でローマと対戦する。
ゴールを奪えぬ迷いからか、ついに森本が勝負を避けた。1点リードで迎えた後半35分、ドリブルで相手GKと1対1となったが、右サイドに走ったプラズマティにあっさりパス。最後はマスカラがシュートを打ったが、GKにセーブされた。決めれば勝利が決定付く場面で、持ち前の積極性が影を潜めてしまった。
この日は控えメンバー中心の構成だった。しかもFWでなく、2列目の左MFで先発。後半13分に相手2選手が退場となり、本来の2トップに戻った。しかしゴール前でもたつき、ボールを持っては奪われる場面が続出。ベンチのミハイロビッチ監督はそのたびに顔をしかめ、体をよじらせた。結局、4本のシュートを放ったが、ゴール枠に飛んだものは1本もなかった。
ミハイロビッチ監督は「相手が9人になってからマリーシア(ずる賢さ)が足らなかった。あそこでもっとチャンスをものにしなければならない」と話した。試合中の露骨な落胆ポーズから、暗に森本を指していることは明らかだ。12月2日のイタリア杯エンポリ戦でゴールしたが、それは仲間が得点のない森本を気遣い、PKを譲ったもの。流れからの得点となると、9月27日のローマ戦以来ゴールから見放されている。
移籍市場のまっただ中、ミハイロビッチ監督はキエボからアルバニア代表FWボグダニの獲得を希望している。交換トレードとしてメディアから森本の名前が浮上したが、ロモナコGMは「移籍はありえない」と否定。移籍騒動は収束したかにみえたが、この日の低調なプレーで放出話に再び火がつきそうな状況だ。
今季前半戦はレギュラーだった森本だが、今やマスカラ、マルティネスに次ぐ第3FWに後退した。このまま出番が減少すれば、日本代表での立場まで危うくなる。不本意なプレーからか、この日も無言を貫いた森本。飛躍が期待されるW杯イヤーを迎えても、スランプから抜け出せない。
[2010年1月15日8時43分
紙面から]ソーシャルブックマーク

