<ブンデスリーガ:ドルトムント3-1ハンブルガーSV>◇5日◇ドルトムント

 ドルトムントMF香川真司(22)はハンブルガーSVとの今季リーグ開幕戦に先発出場し、チームを勝利に導く好プレーを連発した。

 勝負のシーズンが幕を開け、香川が前半から積極的に攻撃を仕掛けた。同14分、ゲッツェのパスを受けてゴールやや左からフリーで強烈なシュート。右へ外れたが、最初に会場が沸いた瞬間だった。

 同25分にはDF裏へ抜けてパスをもらい、ドリブルでDFをかわしてシュート。今度はポストにはじかれたが、得意のプレーで相手ゴールを脅かした。香川を警戒するハンブルガーSVは、ボランチのリンコンが徹底マンマーク。香川は「強かったですね。しつこく来てたんで」と話したが、そのプレッシャーの中でも中盤の速いパス回しで試合を作り、勝利に貢献した。走行距離も両軍で3番目の12・516キロに及んだ。

 昨季9季ぶりにブンデスリーガを制したドルトムントは今季、欧州チャンピオンズリーグに出場する。香川には主力としてチームを上位に導く役割が期待される。だが、同時にここ数試合の内容次第では、今月中のビッグクラブ移籍も視界に入ってくる。移籍期限8月末までのリーグ戦残り3試合は特に重要だ。すでにプレミアリーグで歴代最多19度の優勝を誇るマンチェスターUが、獲得候補としてリストアップしている。「結果を出して、世界に自分の名前を広めたい。昨シーズン以上の成績を残せば、楽しみな未来が待っている。いつ誰が見ているか分からない。1試合、1試合を大事にやっていきたい」と香川も話している。

 今年1月のアジア杯で右足小指付け根を骨折。シーズン後半を棒に振り、今季こそ1年を通して活躍したいと意気込む。昨季終了後、5月下旬に帰国した香川はトレーナーの資格を持つ知人を帯同し、トレーニングを続けた。滞在中の約1カ月間は被災地訪問、イベント出演など多忙だったが、極力トレーナーとともに体を動かして、シーズン開幕に万全の準備をしていた。

 今後はドルトムントでの試合に加え、日本代表としては10日の韓国戦、9月のW杯アジア3次予選が待っている。「疲れますけど、しっかりとコンディションを調整していかなきゃいけない」。夢のビッグクラブ移籍へ向け、香川がいきなりトップギアのプレーを見せる。

 ◆8月中の駆け込み移籍

 スウェーデン代表FWイブラヒモビッチ(現ACミラン)は04年夏に代表で欧州選手権8強進出に貢献。その後、所属していたオランダ1部アヤックスで開幕から3戦3発で評価を固め、移籍期限ギリギリでユベントスへ移籍。昨夏のW杯でガーナ代表の8強進出に貢献したFWジャンも、フランス1部レンヌで3試合出場後にサンダーランドに駆け込み移籍した。FW矢野貴章も昨夏のW杯後のJ1で3ゴールを挙げ、フライブルク移籍を実現した。