女子三段跳びの決勝が行われ、中尾有沙(27=祐和会)が自己ベストを18センチも更新する13メートル09で初優勝を飾った。

 8度目の出場で、競技人生初の13メートル越えのジャンプが、学生、社会人を通じて競技人生初の日本一に導いた。「いざ(1位を)取ってみるとまさかという感じで、すごくびっくりしています。年々、準備と覚悟はできてきていましたが、本当に取れるとは信じられない」と白い歯がこぼれた。

 出身は熊本県。中学、高校、大学、そして社会人と、ずっと地元にとどまり競技を続けてきた。「こだわってきた。新しいところいっても中心になれるタイプではない。地方で一生懸命、コツコツやろうと思った」という。現在は地元に支援企業を見つけ、週3回はフィットネスクラブで働きながら練習を積む。

 こだわり続けた人生計画がようやく花を咲かせた。「少しずつ記録も伸ばして、世界とは離れている種目なので、少しでも近づけるように」とさらなる向上を誓った。