ロンドン・パラリンピック女子T44(下腿=かたい=切断)の100メートルと200メートルで7位入賞した、高桑早生(23)が22日(日本時間23日)、カタール・ドーハで開幕した「2015IPC世界選手権」に出場し、走り幅跳びで5メートル09の自己新記録で銅メダルを獲得した。

 自己ベストを13センチ更新する大ジャンプを見せた高桑は「自分の持ち味はスピードで、しっかり集中して競技ができた。初日でないと『日本人メダル獲得1号』にはなれないので、すごく貴重な経験になりました」と語った。

 中1の時、骨肉腫により左足を切断。佐藤真海の著書「ラッキーガール」の影響を受け、高校から義足で陸上を始めた。慶大では体育会競走部に入部し、今年4月からエイベックスの広報課に勤務している。

 大会では主に100メートル、200メートル、走り幅跳びの3種目に出場する。「スプリンター」としてのこだわりが強く、100メートルの日本記録13秒69は自身の記録だ。16年リオデジャネイロ・パラリンピックや20年東京・パラリンピックでは100メートルでの「メダル獲得」を目標とし、走り幅跳びは「3番目の競技」という位置付けで取り組んでいる。「肩の力を抜いて練習している」というが、今年7月の「IPCグランプリファイナル」(ロンドン)でも3位に入るなど好調を維持していた。

 同種目でメダル候補であった中西麻耶(30)は5位だった。

 大会は31日まで行われ、90を超える国や地域から約1300人が参加している。