リオデジャネイロ五輪男子マラソンの国内代表選考3レースが終わった。福岡国際で日本勢トップの3位だった佐々木と、びわ湖毎日2位の北島の代表入りが確定的となり、同4位の石川は有力候補となった。

 北島の2時間9分16秒は選考会では佐々木の2時間8分56秒に次ぐ記録で、終盤追い上げて2位に順位を上げた。石川は2時間9分25秒で、東京で日本勢最高だった高宮の2時間10分57秒より好記録。日本陸連の酒井強化副委員長はスタート時の気温が19・8度だったことについて「マラソンでは厳しい条件」と言い、石川が高宮より有利な立場となった。

 1週間前の東京では日本人選手の最高が8位と総崩れした。この日は終盤競り合い、酒井強化副委員長は「後半(上位に)食い込んできたことは評価できる」と内容も褒めた。最大3ある派遣枠を縮小することはなくなったといえる。

 ただ選考レースは低調な内容に終わり、五輪でも苦戦が予想される。数少ない明るい材料は大学勢が東京に挑戦したことで、宗猛男子長距離・マラソン部長は「彼らを中心に底上げしていくことが必要」と説いた。