日大アメリカンフットボール部OB会が分裂状態にあることが、28日までに分かった。27日に都内で若手中心にOB有志が集合し、選手の支援、部の存続を話し合ったがまとまらず。一方で内田前監督の反対勢力も根強く、参加を見送ったOBも多いという。

 日曜日の昼下がりにOBたちが都心に集まった。20~30歳代を中心に、年長は内田前監督前後の世代も参加。OBとして初めての動きと見られ、OBには何ができるかを話し合った。関学大へわび状を出すなども案も出たようだが、まとまらなかったという。

 内田前監督の同期でコーチ経験もあるOB会長に、2人の副会長とトップ3は参加していない。かじ取り役も不在が実情。日大OBが一枚岩どころか、以前から分裂状態にある状況が明らかになった。そうした経緯や状況を知らない若手OBも多かったという。

 OB会は篠竹元監督の時代は門下生の親睦的意味合いが強かった。06年の死去後、10年ほど前に現役の強化、支援を含めてOB会の改革機運が盛り上がった。しかし、すでに03年に就任した内田前監督のワンマン体制が出来上がりつつあった。改革どころか内田派と反内田派が対立して完全に分裂してしまい、その状況は現在も変わっていない。

 存続を願う気持ちこそ一緒だが、不参加のあるOBは断言した。「内田前監督は日大本部からも離れ、部に影響力がなくならない限り協力はできない」。存続危機に追い込まれたことで、内田体制の弊害がどんどん露呈する結果となっている。