北京五輪の陸上男子ハンマー投げで2、3位になったベラルーシ2選手から禁止薬物が検出された問題について、国際オリンピック委員会(IOC)が12月に開く理事会で最終結論を出すことが24日、分かった。違反確定で両選手が失格となれば、室伏広治(ミズノ)が繰り上がりで銅メダルを獲得する。

 2位のワジム・デビャトフスキーと3位のイワン・チホンが筋肉増強効果のあるテストステロンに陽性反応を示したことを受け、IOCは9月に規律委員会を開いて両選手から事情を聴取。その後も反論材料を提出する猶予期間を与えるなど審議に時間を費やしているが、関係者は「メダリストが絡んだ事例でもあり、理事会で正式決定することになった」と説明した。違反を覆すような新材料はないという。

 理事会は12月10日から12日までスイスのローザンヌで開かれる。室伏は2004年アテネ五輪も1位選手のドーピング違反で金メダルを獲得しており、北京で3位となれば日本陸上選手で3人目の五輪2大会連続メダルとなる。