特集番組「神様に選ばれた試合」が10月4日午後7時からテレビ朝日系で放送される。この特集は今年2月の「猪木vsアリ」「10・19川崎球場」や8月の「夏の甲子園37年ぶり決勝再試合」など、同局が独自の取材を通してその舞台裏に迫ってきた第3弾。

 語り…綾瀬はるか

 夏八木勲

 高橋克典

 見どころを紹介する4回目(最終回)です。

 【4】浅田真央

 笑顔の影に秘めた想い

 ~天才に隠された知られざる苦悩~

 2005年12月の代々木…、15歳の少女が世界の頂点に立った。浅田真央。いまや国民的アイドルとして絶大な人気を誇るスケーター。彼女の原点はここにある。いとも簡単に飛んでみせたトリプルアクセル!

 ジャンプ同様、浅田はGPファイナル初出場で軽やかに世界一になった。

 スケートが好き、プレッシャーや勝負とは縁遠い15歳の少女。だが、そのGPファイナルからわずか3ヶ月後、シニアの世界大会を制し「世界女王」として出場した世界Jr.選手権。連覇を狙った浅田は、なんと2位。世界一に輝いたのは、浅田と同い年、誕生日がわずか20日違いのキム・ヨナ(韓国)だった。

 以来、世界一を巡る2人のライバルストーリーは続いていく。宿敵キム・ヨナへの想い、「どん底」を味わったあの日…。浅田真央・舞(姉)が、これまで決して口にしなかった「苦悩」を語る―。

 

 【3】WBC侍ジャパン2連覇!

 ~天才イチローの苦悩と侍たちの絆~

 9月14日、イチローは大リーグの記録を塗り替える9年連続200安打達成した。だが、わずか6か月前、かつて味わったことのない“人生最大の試練”に見舞われていた。野球人生最大のスランプの中、イチローは何を思っていたのか。苦悩の日々に隠された真実が今明かされる―。

 天才は思いもよらぬ姿をさらけ出した、涙した、仲間たちは彼を気遣った。「世界のイチロー」にどんな言葉を掛けたらいいのか?

 原監督はこう話したという。「もうバントはしなくていいから。俺はイチローが見たいんだ」。そのやりとりの後の第4打席で、13打席ぶり、米国では初となる右前安打を放つ。

 敗れれば侍ジャパン解散となる「一戦必勝」の中、「心が折れた…」という送りバント失敗。「僕だけキューバのユニホームを着ているように見えて…」とまでこぼした葛藤。

 日本中が揺さぶられた天才の屈辱と栄光に隠された「侍たちの秘話」を、日の丸戦士たちが続々激白。その「絆」の深さを紐解いていく―。

 【2】94年日本シリーズ

 生涯最後のKK対決

 かつてKKコンビとして甲子園を舞台に日本中を熱狂させた、桑田と清原。

 この年の日本シリーズは史上初の「平日ナイター中継」第3、4、5戦。その全てが視聴率40%超えしたほど、日本国民は「GL決戦」、そして「宿命のKK対決」に熱狂した。

 当時、長嶋監督の采配は「勘ピューター」と呼ばれたが、第3戦に衝撃のシーンが待っていた。10回1死、球場全体がどよめいた。ここまで巨人は「勝利の方程式」石毛が好投。2-1の巨人1点リードで西武は3番佐々木、4番清原と続く。ここで長嶋監督が「抑え」としてマウンドに送ったのは、なんと桑田だった!

 巨人ナインの誰もが、ブルペンからマウンドに走る桑田の姿に目を疑った。ミスター演出で、想定外の「KK対決」が現実となったのだ。

 さらに、日本一に王手をかける第5戦。この重要な試合の先発は、中2日強行で桑田!

 そして、この第5戦が「生涯最後のKK対決」となる!

 2人を包む球場の雰囲気、2人にしかわからない会話がなされているかのような独特の間…。1球1球の駆け引きを、15年の時を経て2人が静かに口を開く。あの戦いの真相が今、明かされる―。

 【1】10・8決戦「国民的行事」の舞台裏

 プロ野球史上初の「同率首位

 最終戦での優勝決定試合」。15年前の1994年10月8日、ナゴヤ球場は異様な熱気に包まれていた。

 この年の長嶋巨人はFAで中日からベテラン落合を獲得。落合は「これでミスターを優勝できなければ末代の恥」と自らにプレッシャーをかけていた。しかし、ロケットスタートに成功するも8月末によもやの8連敗を喫するなど、9月28日にはついに、中日に同率首位(66勝59敗)に並ばれてしまう。

 翌29日、中日との「運命の首位決戦」…。だが、この試合は台風で中止。10月8日の予備日へ延期が決まる。これがミスターが謳う『国民的行事』となり、巨人は槙原、斎藤、桑田の3本柱の豪華リレーで死闘を制する。

 当日「抑え」に指名された桑田は長嶋監督にどんなことを言われていたのか!?

 伝説の一戦の舞台裏の全貌が今、ミスターの歓喜の笑顔とともに甦る―。