女子マラソンの前日本記録保持者・渋井陽子(30=三井住友海上)が、8月の世界選手権(ベルリン)に向けて、北島康介の「金メダル基地」で合宿する。日本陸連は23日、世界選手権のマラソン代表男女各4人を発表。会見した渋井は今後の合宿について「中国ではなくて、アメリカでやる予定です」と話した。北島ら競泳選手が合宿した米アリゾナ州フラッグスタッフになる。

 日本選手には、中国・昆明や米コロラド州ボルダーが人気。あえてフラッグスタッフにするのは、日本選手が少なく、集中できることが理由のひとつだ。標高は昆明やボルダーよりも高い約2000メートルで、一戸建ての宿泊先も確保した。合宿は5月下旬から約1カ月で、札幌ハーフマラソン(7月5日)のために一時帰国。その後、同地で再度、最終合宿を張る可能性もある。

 マラソン代表での世界大会は、01年世界選手権以来8年ぶり。「本当に久しぶりなので、勝つレースをしなくてはいけないと思っています」と渋井。鈴木総監督が3月末で退任し、マラソン練習としては初めて、渡辺監督の指導を受ける。新たな環境で、メダル取りに挑戦する。【佐々木一郎】