横綱朝青龍(28=高砂)が、冬巡業2日目で早くも弱音を吐いた。5日の宮崎・延岡巡業で、若手の三番げいこに飛び入り参加。稀勢の里(22)に頭をつけて、必死にぶつかったが、全盛時のように寄り切れず、2勝2敗。3場所連続休場の原因となった左ひじ痛が回復しないと明かし、巡業開始前には自信満々だった姿は消えてしまった。

 かつての「最強横綱」の姿はなかった。朝青龍は稀勢の里に頭をつけ、左前まわしをつかみ、前に出ようとするが寄り切れなかった。左下手投げにいっても、171キロはビクともしない。立ち合いで手をつかず、ガムシャラに勝ちにいきながら2勝2敗。真っ向勝負では分が悪かった。2日の熊本・宇土巡業では幕内中位に7戦全勝したが、3役復帰確実なホープには通じなかった。

 朝青龍

 自分が優勝したあとならまだしも、3場所やってないから。向こうが勝つのは当然でしょ。けいこ不足だから。

 秋巡業から「予約制」となった申し合い。稀勢の里、琴奨菊、豪風で始まろうとした時に「予約なし」で割って入った。標的はこの1年、2勝2敗の稀勢の里。本場所で苦戦する相手を圧倒して、自信を取り戻したい。もくろみが崩れると、首をひねりっぱなし。出てくるのは弱気な言葉ばかりだった。

 朝青龍

 ダメだね。伸ばすとかが、相変わらずだ。一つ願いがかなうなら「ヒジを治してくれ」と言いたい。あれだけ走り回っても、こんぐらいで痛むっていうのは良くないね。気持ちが先にいってる。でも、やらないといけないし。

 負傷後はモンゴルや大分、福井で温泉治療。1日には「おかげさまでいいですよ」と復調をアピールしていた。いらだちとともに不安を残し、けいこ後は簡易型機械で電気治療した。

 前日4日に20度だった延岡の気温は、10度も下がった。気候に注意しながら、相撲勘も取り戻さないといけない。けいこ中は肩を揺らして荒く息をするなど、スタミナ不足も目立つ。来年初場所まで5週間。復活ロードの険しさを痛感したに違いない。【近間康隆】