大鵬部屋の流れをくむ大嶽部屋が、被災地のカキをPRした。13日、津波被害を受けた宮城県石巻市の狐崎浜地区の漁師らと部屋でカキちゃんこ会を開いた。現地から差し入れられたカキ約13キロ(3万円相当)などをちゃんこ鍋やフライなどにして振る舞った。

 今回は、震災による減収から復興を期す漁師が作ったカキをPRし、支援することが目的の1つ。1月19日に急逝した元横綱大鵬の納谷幸喜さん(享年72)が生前から計画していた。大嶽親方(元十両大竜)は「最高においしい。今回のことをきっかけに、いろんな人に狐崎のカキを知ってほしい。ウチの部屋でも、1場所に1回くらいはカキちゃんこをやろうかな」と話した。

 漁師らは、ちゃんこの前に朝稽古を見学し、その迫力に驚いた様子。一方で、カキの水揚げ量は、震災前の3分の1程度という。今回のちゃんこ会をきっかけに販路を拡大し、相撲部屋で「食べ支え」してくれることが被災地支援になる。

 大鵬さんの芳子夫人は「親方はカキが大好きだったので、この日を待ってた。いろんなところにカキちゃんこを広げてもらいたいです」と話していた。