阪神のチーム状況を考えると、今はこの打線がベストだろう。1回に大山の2ランで先手を打って、7回は4点を加点しての逃げ切り。いずれも3番に入った佐藤輝がポイントになっての得点だった。

開幕24試合でオーダーは20通り目。佐藤輝を2番に起用して打線を組んだこともあったが、それは3、4番に勝負強い打者がいて成立するものだ。1、2番が出塁し、3番佐藤輝、あるいは4番大山でかえす。この攻撃パターンで戦うべきだろう。

しかし、2回以降も毎回走者を出しながらも追加点を奪うことができなかった。打線がつながらなかったが、もっとベンチがゲームを動かしながら、1点でもとっていくことが必要になってくる。

青柳は6回無死二塁から山田、村上を連続空振り三振、宮本も投ゴロに封じた。それまで低めの球を打たせたが、打者サイドも徐々に低めに目が慣れてくるものだ。その点、村上を高めの直球で仕留めたのは大きかった。

6回に1点でもかえされたら、ヤクルトに流れが傾いてもおかしくなかった。青柳が6回のピンチを乗り切ったことで、阪神の7回に流れを持ち込むことができた。その間に加点していれば、もう少し楽に勝てたはずだ。

チームとしては連敗を止めて一安心だろうが、この1勝で気を抜くことなく戦ってほしい。このオーダーで少しずつ得点力を上げながら、チームに勢いをつけたい。

ヤクルト対阪神 7回表阪神1死二塁、右適時二塁打を放つ佐藤輝(撮影・野上伸悟)
ヤクルト対阪神 7回表阪神1死二塁、右適時二塁打を放つ佐藤輝(撮影・野上伸悟)