ペナントレースも終盤を迎え、2位の巨人にとって下位にいるチームには取りこぼせない。中日との3連戦は1勝1敗。そんな中、菅野と大野のベテランが先発した。両投手の見応えのある投手戦だったが、ここ数年、不調が続いていた菅野に軍配が上がった。
序盤の3回まで毎回、先頭打者にヒットを打たれた菅野だが、崩れる感じはしなかった。序盤はやや高めの球が多く、単打は打たれていたが、中日打線は長打がない。ピンチを迎えてもストライクを先行させる余裕を感じさせた。
昨年の後半戦あたりから、菅野の投球フォームが改善されている。悪かったときは上半身が突っ込み、腕が振り遅れるため、真っすぐが抜けてシュート回転していた。球の力もなく、制球力もいまいち。しかし今は、体の軸がブレず、トップの形をしっかりと作ってから投げられている。だから左肩の開きも抑えられるし、ボールを上からリリースできる。そのため真っすぐの威力も制球力もよくなり、特にフォークボールの精度が格段に上がった。
実績十分の菅野が安定感のある投球を取り戻せている。それならば日曜の先発はもったいない。翌日の月曜は試合のない日が多く、日曜の試合はリリーフ陣をどんどん投入できるメリットがある。それならば安定感のある菅野は日曜日以外の試合で先発させるべきだろう。
大事な試合になりやすいのは3連戦の初戦で、エース同士の投げ合いになりやすい。曜日でいうなら火曜と金曜。とりわけ休み明けの試合が多い火曜より、連戦途中になる金曜が重要で、ここでエース級の投手が長いイニングを投げてくれると、リリーフ起用が楽になる。
しかし巨人はオールスター明けから金曜に先発している投手の力量に不安がある。3連戦の3戦目にあたる木曜に先発している戸郷か、菅野を金曜の先発にして、日曜にやや力が劣る投手を先発させた方が大型連勝が狙える。ここまでは初戦を落としてもあとの2試合で勝てばいいという考え方もあるが、優勝するためのラストスパートを考えるなら、3連戦の初戦のエース対決で勝てるようなローテーションにした方が勢いをつけられると思う。
個人的にはエースの戸郷が金曜に先発し、元エースの菅野が火曜から木曜のどれかに先発。日曜はリリーフデーにしてもいいし、若手投手が先発するローテーションが理想だと思っている。泣いても笑っても、9月の戦い方で優勝は決まる。(日刊スポーツ評論家)




