首位の巨人と6連勝中のDeNAとの試合は、延長戦の末、途中出場だった巨人オコエの劇的なサヨナラホームランで決着した。
広島が勝っていたため、負ければ首位を明け渡していた巨人にとって、何よりもうれしい勝利になるだろう。しかし残った数字を振り返れば、2本塁打を含む14安打8四球ながら、3得点しか奪っていない。19残塁でもあり、あと1本が出なかったという試合だが、今後の戦いに向けての反省点を挙げておきたい。
同点で迎えた8回表だった。3番手でリリーフしたバルドナードが、1死二塁のピンチを迎えた。ここで難しいのが外野のポジショニング。打者は3番の佐野で、巨人の外野陣は定位置だった。ここから佐野は外角低めの真っすぐにちょこんとバットを合わせ、レフト前にタイムリーを放った。
なぜ外野手を前に出さなかったのか? 疑問に思った人はいるだろう。しかし二塁走者の梶原は俊足で、中途半端に外野手を前に出してもホームではアウトにできない。それならば長打に備え、定位置のポジショニングを選んだのだと思う。決して間違った選択ではなかった。
予想外だったのは、モンテスの外野の守備力。打球は低く弱いライナーで、外野手は思いきってチャージをできる。状況的にも無理して本塁を狙ってはいけない場面だった。しかし三塁コーチはGOのサインを出し、梶原もちゅうちょなくホームを狙った。おそらく試合前からレフトのモンテスの守備力を考え、積極的な走塁をしようと決めていたのだろう。モンテスのチャージは遅く、送球も弱く、走者はホームを踏んだ。
この当たりでホームで刺せないのは、巨人ベンチも想定外だったはず。今後、モンテスが外野の守備についているときは、もっと極端に守備位置を前にしなければいけない。この手の情報は他球団にも伝わっているだろうし、対策は急務になる。
守備だけでなく、もったいない攻撃もあった。0-1で迎えた6回無死一塁、増田大のバスターが投ゴロ併殺になった。初球はバントの構えをして見逃しボール。この時、三塁手の宮崎がチャージをかけたため、バスターに切り替えたのだろう。バスターやエンドランの基本は左右に打ち分けることで、増田大はサードに転がそうとして引っ張っりにいった。しかし外角の真っすぐを引っ張りきれずに投ゴロ併殺に終わった。7回2死一、三塁からセーフティーを狙った門脇も、投手前に転がしていた。初球にセーフティーを狙うなら、三塁線が基本だが、投手の真正面に転がしているようではいけない。
思うように得点できない試合は、今後もある。そういう試合で勝つためにも、試合で出た反省を繰り返さないようにする必要がある。その積み重ねが優勝への近道になる。(日刊スポーツ評論家)




