前日7日の試合で劇的なサヨナラ勝ちをした巨人。この流れで連勝したいところだったが、勝負の世界は甘くなかった。4月3日中日戦以来の先発だったメンデスが0回1/3を4失点(自責2)で降板。サヨナラ勝ちの勢いは、あっという間に消し飛んでしまった。
順番でいけば、この試合の先発は菅野だった。ただ、週明けの10日からは2位広島との3連戦。首位決戦を見越してローテーションを組み替えたのは、仕方ない面はある。しかし、この試合の先発がなぜメンデスだったのかに疑問が残った。
メンデスの2軍戦の成績は9月1日の楽天戦で4回4失点。8月は5試合に先発しているが、合計でも24回12失点(自責点も12)だった。投球内容は分からないが、成績は残せていない。今試合の立ち上がりを見ても、上半身が突っ込んでほとんどの球が高めに浮いていた。先頭打者の三ゴロを岡本和が悪送球してエラーになったが、あれはストライク送球でも間に合っていなかったと思う。久しぶりの力みを差し引いても、投球内容に納得できるものはない。初回の4失点は致命傷になった。
打線は前日に19残塁したように、あと1本が出ない。特に目立ってしまったのは、4番にいる岡本和だろう。DeNA吉野に対し、第1打席は1死一、二塁からど真ん中のフォークを空振り三振。2打席目は先頭打者で甘いカットボールを打って三飛。5回2死一、二塁でも初球の高めに浮いたカットボールに詰まって二飛。8回2死からのウィックに対しても、初球の内角高めの真っすぐに詰まって一邪飛。どれも打ちにいっていい球だったが、自分が決めなければいけないという力みから強引なスイングになり、打ち損じてしまっていた。
巨人の4番というのは、打った打者にしか分からない重圧があるのだと感じてきた。正直、軽々しく言うのは気が引けるが、歴代の巨人の4番打者を見てきて「ここまで打線をけん引してきたのは自分だ」と開き直るぐらいの気持ちはあっていいと思う。特に岡本和は三塁、一塁、左翼と目まぐるしくポジションが変わっている。その点では、歴代の4番以上の仕事をしていると言っていい。
5日のヤクルト戦は0-0から決勝3ラン。それから、まだ2試合しかたっていない。逆方向にも本塁打を打てる力があるのだから、いい意味で開き直り、自分の打撃に徹してほしい。(日刊スポーツ評論家)




