ハマスタのお膝元・JR関内駅の朝は、いつもと変わらなかった。仕事へ向かう人であふれ返る構内。その中で何人かが足を止め、壁を見つめていた。そこに主砲がいた。大船方面、反対側の横浜方面。あらゆる場所に、筒香の特製ポスターは貼られていた。「祝 ヨシトモ・ツツゴウ誕生。」。そう記されていた。

レイズ移籍を決めた筒香のため、球団側が用意した。関係者は「筒香選手のゆかりのある地に、門出を祝う意味を込めて」と明かした。JR田浦、京急能見台の他、筒香の地元・和歌山県内の駅にも。4カ所で50枚以上のポスターが貼られた。

横浜高からドラフト1位で入団した少年は、ハマッ子たちの期待を一心に背負い、数多くのアーチで心をわしづかみにした。18歳だった青年がもがきながら成長し、気付けばハマの主砲、そして日本の4番にまで上り詰めた。ファンはその歩みに夢を見た。長らくチームの顔だった「番長」三浦大輔2軍監督に代わるように、横浜を代表する顔となった。

球団事務所で対応した三原球団代表も「彼の背番号25をどうするか、慎重に考えたい。彼の思いを聞きたい」と敬意を表した上で、続けた。「いなくなって、弱くなったと言われないように」。強烈な個が羽ばたいた今、次なる顔の成長に尽力する。ベイスターズの歴史は続く。関内駅に残る筒香の息吹を、誰が継承するか。【栗田尚樹】

DeNAからポスティングシステムでのメジャー移籍を決めた筒香のポスターは、JR関内駅構内のあらゆる場所に掲載された
DeNAからポスティングシステムでのメジャー移籍を決めた筒香のポスターは、JR関内駅構内のあらゆる場所に掲載された
DeNAからポスティングシステムでメジャー移籍を決めた筒香の特製ポスターを目にする通行人
DeNAからポスティングシステムでメジャー移籍を決めた筒香の特製ポスターを目にする通行人