不安視された早実の投手陣に、安定感抜群のエースが現れた。今夏からエースの雪山幹太投手(2年)が、公式戦初の完封でチームを勝利に導いた。「ブルペンの時から調子が良くて、その調子で投げられた」と散発5安打での完封劇に笑顔。1四球と制球力が高く、テンポの良さが試合の流れを引き寄せた。3回に一ゴロを好捕した清宮からは「一番は雪山が安定していたこと」と勝因に挙げられた。

 わずか2カ月足らずで投手陣の柱を任される。神戸中央シニアに所属した中学時代はエースで全国大会に出場したが、早実では捕手に転向。春季関東大会では外野に移ったが、投手陣の不調から、5月下旬の沖縄での招待試合で白羽の矢が立った。練習試合で好投を続け、今大会も3試合連続で先発した。「(次戦も)いくつもりでいますが、与えられたところで頑張ります」と殊勝に話した。