明徳義塾(高知)馬淵史郎監督(62)が劇的な逆転サヨナラ勝ちで甲子園通算50勝目(30敗)を挙げた。試合後のインタビューは以下の通り。
-9回2死から逆転サヨナラ勝ち
馬淵監督 何かやってくれるという予感は感じてましたが、野球は怖い。
-谷合の逆転サヨナラ3ランが出た瞬間は
馬淵監督 ベンチから出て飛び上がりました。
-4番が最後にいい仕事をした
馬淵監督 そこまで谷合には厳しいボールばかりだった。最後に失投を逃さなかった。それにしても野球は怖い。
-甲子園50勝
馬淵監督 この試合はたぶん忘れられないでしょうね。
-もう一度谷合のサヨナラ弾をふりかえって
馬淵監督 あそこで打つのが偉い。それまで外角スライダーで崩されて。最後も勝負球はスライダーかと思っていたが相手が考えすぎたんじゃないかな。エアポケットに入ったのかもしれないね。高さ、低さ、球種を間違えると…。野球は怖い。
-1点差の9回の攻撃前に選手に言ったことは
馬淵監督 これくらいを逆転できなければ優勝戦線には行けないよと。
-相手は投手の大谷を1番で使ってきた
馬淵監督 1番。分かりません。投手の1番は珍しいね。でも「これで勝てるぞ」とも思いました。選手には腰を落ち着けてやれと言いました。まあ本当は先攻を取りたかった。向こうがじゃんけんに勝って先攻。結果的には裏が良かった。
-50勝。選手にご褒美は
馬淵監督 何も言ってないけど。何かしてやろうかな。こういうゲームを勝つと、これでバイオリズムが上がってくるかも。
-ヒーローの谷合はずっと期待して使ってきていた選手
馬淵監督 育てるには辛抱が必要。とっかえひっかえでは人は育たない。谷合は打球が違う。別格。最近の11試合の練習試合で5本、ホームランを打っている。芯に当たればと思ってました。
-命拾いした1勝、これで開き直っていけるのでは
馬淵監督 命拾いした人ほど命を大切にしようと思うのでは(笑い)。
-あらためて50勝について
馬淵監督 50勝なんてできるなんて思ってもみなかった。甲子園に出たい、甲子園で1勝したいと思ってやってきた。あっと言う間の50勝。区切りですから嬉しいですが、すべての試合に思い出がある。負けも含めて財産になっている。
-何勝を目指したいか
馬淵監督 まだ駆け出しですから。1つでも多く勝てれば。
-生涯現役(監督)か
馬淵監督 それはない。勝利への執念がある限りはやりますが。無くなったら女房と一緒に温泉巡りをしたいですね。