第91回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の出場32校を決定する選考会が25日、大阪市内で行われ、「21世紀枠東北推薦校」の古川(宮城)は、選出されなかった。

茂泉公己監督(44)は「多くの方から支援していただき、期待をかけていただいていたので、ものすごく悔しい思いでいっぱいです。選手たちも今の気持ちを毎日のエネルギーに変えて、夏こそは甲子園を自力でつかみたいと思います」と前を向いた。

昨秋の宮城大会準々決勝では東北に4-3と競り勝つなど準優勝。57年ぶり出場となった東北大会でも弘前東(青森)に4-3、秋田修英に4-1と4強入りした。エース右腕・千坂優斗(2年)は北部地区大会初戦から全11試合中10戦で完投。文武両道を貫き、理系クラス120人中10番台をキープする「IQ鉄腕」だったが、夏の甲子園に目標を切り替えることになった。

01年に新設された21世紀枠。東北推薦校からの選出は、01年の安積(福島)に始まり、直近の3年連続を含んで過去18年で11校。宮城勢も05年一迫商、09年利府、12年石巻工と、北海道、岩手、和歌山、島根に並んで最多の3校が出場してきた。

古川は毎日7時間授業を受ける中、約2時間の集中した練習を行ってきた。学校行事や東日本大震災被災地での復興ボランティア活動に加え、市内の川の氾濫時には後片付けを率先して行った活動なども評価。四国4強の富岡西(徳島)に実績でも劣っていなかったが、石岡一(茨城)、熊本西は県として初選出でもあり、地域の偏りも考慮された可能性もある。