昨夏甲子園8強の浦和学院(埼玉)が、今季初の公式戦で5回コールド発進した。四校連合(いずみ、大宮商、大宮西、大宮武蔵野)相手に16安打。敵失(7失策)にも乗じ、20得点と危なげなかった。

甲子園から戻って間もない昨秋県大会は初戦敗退。森士監督(54)は「新チームが始まってからもう200日くらい。もう時間が足りない、とは言えない。しっかり準備してきたつもりです」と話した。「今日はまだ(打線の)ミスショットが目立った」と反省も忘れなかった。

センバツ直前の3月中旬、浦和学院も恒例の関西遠征に出かけた。「力の差をありありと見せつけられました」と森監督。「龍谷大平安はさすがセンバツに出るチーム、仕上がっていました。大阪桐蔭も下級生が多かったけど、歯が立たず完封負け。愛工大名電、中京大中京もこてんぱんでした」。

報徳学園(兵庫)には投打がかみ合い、2-1で勝利。ただ森監督は「やはり総合力が違う。特にバットスイングの強さは。自分たちの身の丈を知れたことが一番良かった」と関西遠征を振り返る。

この日は美又王寿投手(2年)ら投手陣も相手を無安打に封じたが、プロ注目遊撃手の中前祐也主将(3年)は「チームとしては課題が多く、まだまだです」と笑顔はない。センバツ出場の春日部共栄、花咲徳栄など強豪がそろう県大会へ向け「優勝しかないです」と気を引き締めた。【金子真仁】