富士学苑が7回コールド勝ちで、9年ぶりの準決勝進出を決めた。

5-4、1点リードで迎えた富士学苑は4回がビッグイニングとなった。打者10人を送り込み、5本の長短打を集め一挙6点を奪い、相手を突き放した。

なかでも、7番打者・遠山航生(こうき)三塁手の左中間突破の三塁打が効いた。この回、押し出し四球で1点を追加した後の1死満塁。「四球の後だから、絶対真っすぐだと狙ってた。手応えは最高でした」という3点適時三塁打は、あと少しでフェンス越えというどでかい当たりだった。

冬場から、毎日1000スイング、家に戻っても500スイングを欠かさなかった努力の人。「少し猫背ぎみなので、姿勢を良くして打席に入るようにした。低めの球が見やすくなった」と、自己研究家でもある。

過去3度、決勝まで進出しながら、あと1歩で甲子園出場を断たれている。「うちはチャレンジャーですから、ひたむきに元気にやるだけ」。就任1年目の渡辺雄之(ゆうし)監督(32)は、コールド勝ちにも淡々と準決勝に挑む。