東海大甲府が4-2で市川を下し、ベスト4に駒を進めた。

市川のアンダースロー、村松智之投手(3年)に苦しんだ。115キロほどの真っすぐと、80キロ、90キロ台のカーブ、シンカーにきりきり舞い。初回に1点を先制したものの、むしろ打ち損ねの連続で、中盤は相手のペースに苦しんだ。

そんな展開で勝負を分けたのが、セーフティーバントだった。8回、先頭の山本拳丈(けんじょう)外野手(3年)が三塁前に絶妙のセーフティーバント。これが三塁手の一塁悪送球を誘って一気に無死三塁と勝ち越し機をつかむ。3番加藤匠投手(3年)が勝ち越しの右前適時打を放ち、村松攻略に成功した。

試合後の村中秀人監督(61)は苦笑いだ。「東海大系列はどこも伝統的にアンダースローに弱いんです。対戦経験もなく、こういう展開になることは想像していた。セーフティーはいちかばちかでした。あれが大きかった」と山本のパフォーマンスを評価した。