岩手県高野連は10日、盛岡市内で記者会見を行い、9日に開催を決めた全国高校野球選手権に代わる独自大会の詳細を発表した。地区予選(7地区、6月29日~7月5日)と県大会(7月11~25日)はともにトーナメント方式で行い、県65チームの王者を決める。

独自大会は9イニング制(コールドゲームあり)で、延長13回からタイブレーク方式を採用。また、今年から導入された投手の球数制限(1週間500球)と申告敬遠も適用される。

県内では新型コロナウイルス感染者が、47都道府県で唯一確認されていないが、「3密」を避けるため開会式は中止。試合前のシートノックも省略し、試合後の勝利チームの校旗掲揚も行わない。1日の試合数は1球場につき最大2試合とするなど、感染予防を徹底する。試合は無観客とするが、控え部員の入場は認める。また保護者については、ベンチ入りメンバー1人(記録員を含む)につき2人までを許可し、最大42人が入場可能。登録選手は20人(記録員1人は別)で、各試合ごとに登録変更を可能にする。

地区予選の抽選会は15~19日の期間に実施され、各校の責任教師が出席する。県大会については、すでに「枠組み抽選会」が行われており、同予選を勝ち上がった31チームで行われる。県大会日程は7月11、12日が1回戦、18日が2回戦、21日が準々決勝、23日が準決勝、25日が決勝(岩手県営野球場)。南舘秀昭会長は「あらゆる大会が中止になって、3年生はショックを受けた。(代替)大会開催が決まって、3年生は高校野球の集大成を発揮してくれると思います」と期待した。【佐藤究】