全国47都道府県初の代替大会組み合わせ抽選会で、岩手・県北地区大会のカードが決まった。同高野連は15日、久慈市内で責任教師による同地区抽選会を行い、夏の甲子園に県内最多10度出場を誇る福岡は、7月4日に伊保内と県大会出場を懸けて対戦する。

和田琉之介主将(3年)は、相手の2、3年生全員が九戸中軟式野球部時代の仲間でもあり「最後の夏の初戦で対戦するのは複雑な気持ち。相手は楽しく野球をやっていて、簡単には勝てない」と気を引き締め直した。中3の総体に二戸地区3位で県大会出場を果たした旧友を倒し、勢いをつける。

昨秋の県1回戦では、4強入りした盛岡商に9回サヨナラ負け。1球、1プレーの大切さを痛感し、今冬は打撃でも守備でも初球からの集中力を徹底してきた。「自分は捕手としての配球で負けたと思っている。投手が投げやすいキャッチングも含めて、考えながら磨いてきたことを出したい」と決意した。

理髪店経営の亡くなった伯父に憧れ、卒業後は理容師の専門学校に進学予定だ。同校は85年を最後に、夏の優勝から遠ざかっており「真剣勝負の野球は最後になる。先輩方の伝統を引き継ぎ、福岡高校は終わっていないぞという結果を見せたい」と県頂点に挑む。【鎌田直秀】