青森県高野連は30日、独自代替大会「令和2年度夏季青森県高校野球大会」(7月14日開幕)の組み合わせ抽選会を青森市内で行った。

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八戸工大一は「あと1勝」をつかめなかった守備力強化で、10年ぶりの夏頂点に挑む。

昨秋は準決勝で弘前東に0-7と大敗。3位決定戦では守備の要となる遊撃手の宮古優希主将(3年)が連続失策。3-5で敗れ、東北大会出場切符を連敗で逃した。

宮古主将は「自分のエラーで負けたことに責任を感じているし、守備をこの冬の課題にやってきた。1勝の重みを学ばせてもらえたので、夏に同じ失敗を繰り返したくない」。昨冬は弱点だった柔軟性を養うため、毎夜の風呂後に約20分間のストレッチ。下半身を使った捕球に意識を高めた。「球際で粘れるようになってきたと思う。試合ではプレーと声で引っ張ります」と手応えを得つつある。

エース右腕・赤石京大(3年)も直球、変化球のキレを磨いてきた。ポール間ダッシュなどで下半身の安定を求め、最速137キロの直球は「体重移動でたたくイメージ」と夏までに140キロ超えを狙う。今春以降の練習試合では高めに浮いた球を本塁打される場面もあったが「秋も失投を打たれた反省を生かさないといけない。特に初球の入り」。課題は明確だ。

2人で毎朝、練習開始1時間前に自転車でグラウンドに行き、草むしり、石拾い、水まきを日課にしてきた。同主将は「自分たちが率先して何かをやらないといけないと思った。それが『あと1勝』『あと1点』につながっていけば良い」。代替大会初戦は八戸商-十和田工の勝者と2回戦で対戦。守備からリズムをつくって、今度こそ東北大会(8月9日開幕、石巻市民球場)出場をつかむ。【鎌田直秀】