<高校野球茨城大会:土浦二14-3石岡商・潮来・竜ケ崎南・神栖>◇11日◇1回戦◇J:COMスタジアム土浦

試合の裏にある高校野球ならではのドラマを「心の栄冠」と題し、随時紹介します。

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石岡商・潮来・竜ケ崎南・神栖の4校連合で、潮来・青木蓮外野手(3年)は3-14の6回コールド負けにも笑顔を見せた。大敗になぜか。潮来で唯一の3年生。同じベンチに入った同校の後輩に、主将の意地を見せたからだ。

初回、同点に追いつき、なおも2死二塁だった。青木の放ったライナー性の打球は、遊撃手のグラブをはじき勝ち越し打となった。「連合チームだからこそ強くなれた。楽しかったです」。人数不足に泣いた高校生活だったが、最後の試合で結果を残した。

中学1年生から祖父の影響で始めた野球だが、高校入学と同時に1度野球を離れた。岡村成監督(28)の熱い勧誘で1年の3月、再び野球の道へ戻った。部員は先輩1人と、青木とほぼ同時期に入部した後輩が2人。部員が少なく、練習内容もマシンを使ったノックなどに限られていた。

新チームから主将となった。後輩の1人は、自分より実力が上だった。監督からの期待も重圧に。「もう少し野球がうまければ」と葛藤の日々を送っていた。だが、野球が好きな気持ちは変わらない。毎日自転車で1時間をかけ、石岡商のグラウンドに通い続けた。愚直に練習を重ねた結果が、意地の適時打につながった。【沢田直人】