元阪神で左キラーの中継ぎとして活躍した浪速の遠山昭治監督(53)が初の公式戦采配で白星デビューを飾った。

昨年11月に就任後も新型コロナウイルスの影響で春、夏と大会が中止に。大会直前の練習試合も2敗1分けと勝たないまま独自大会を迎えた。

「勝てるのかなと不安だった。初戦で子どもたちも緊張していた。最後はようやくみんな笑っていた。(高校野球の監督は)初体験だけど、いいものですよ」。熱くなり過ぎてベンチを出てしまいそうな勢いで、選手たちと最前列に並び、声を出し一緒になって戦った。0-0の2回は無死一塁で先頭が出塁しても、送りバントはせず積極的に打ちにいき1死二、三塁から中犠飛で先制した。

この日のベンチ入りメンバーは全員3年生。22人でこの日ベンチを外れた2人も次戦では入れ替わってベンチに入る。遠山監督は「今の3年生はなかなか野球ができなかった生徒たちなので。みんなで楽しんでいこうかと。もう1回勝って、(4回戦以降の)再抽選では履正社、大阪桐蔭となるべく外れて、1試合でも多くやりたい」とジョークも交えながら、3年生たちと1試合でも長く戦いたいと誓った。