この日の愛知大会は全会場で中止となった。それぞれのカードは翌日以降に延期になる。パロマ瑞穂野球場で4回戦第1試合、名古屋市工-中部大春日丘が行われていたが、2回途中で雨天中断。そのまま中止が決まり、両校の対決は翌日へ持ち越しとなった。

名古屋市工を指揮する宮崎武幸監督(40)は名将の背中を追う。現役時代は打撃が売りの大型外野手。名古屋工芸(愛知)、中部大を経てシダックスなどでプレーし、故野村克也監督の下で活躍した。「人生を変えてくれた人」と故人を尊敬する宮崎監督は「愛情深く、陽気な人でした」と、笑顔で恩師との思い出を振り返った。同校の監督就任後、チームカラーを紺色から「シダックス色」の赤に変更した。「単純にかっこいいからです」と笑う。

指導者になり、必死に教え子と向き合ってきた。「野村さんの言葉を自分の中でかみ砕きながら選手たちに伝えています。難しいですけど楽しいです」。

この夏の目標は「打倒中京」。中京大中京とは、お互い勝ち進めば5回戦で激突するも「まずは目の前の勝負を全力で」と翌日の再試合に備える。

「野村イズム」を継承する指揮官の下、一戦必勝で突き進む。【山崎健太】