桐生南が歴史をつなぐ勝利だ。4人の継投リレーで相手を翻弄(ほんろう)し、初戦を突破した。

8回まで毎回走者を背負う厳しい展開も、要所を締め1失点に抑えた。9回には二塁手から4番手としてマウンドに上がった田沼舜内野手兼投手(3年)が、3者凡退で締めくくった。

石井洋之監督(44)は「継投は最初から決めていた。4人全員がエースなので。よくやってくれました」と4投手をたたえた。

4人はお互いに信頼し合う関係だ。2番手として登板し、4人の中で一番長い4イニングを投げた藤田倖也投手(3年)は「後ろに2人いるので、最初から安心して投げられた」と話した。

同校は来年、桐生西と統合されることが決まっており、この代が最後のチームとなる。石井監督は「大きな期待をかけてきた代。できるだけ長くこのチームでやりたい。桐生南は優勝経験がないので、最初で最後の優勝を目指したい」と力を込めた。