日大豊山が、日大対決を制した。3-1で迎えた8回2死一、二塁で、高野陽太郎捕手(3年)が右翼へ3ランを放ち、試合を決定付けた。高野は高校初アーチで「自分でもびっくりしました」と笑顔をみせた。

4打数3安打3打点の活躍。普段は3番や5番を打つ左打者だが、この日は7番で、今夏初出場だった。「2週間前の練習試合で左手有鉤(ゆうこう)骨がズレてしまった。昨日まで右手だけで打ってました」と明かした。

大事を取って29日の初戦、駒場戦はスタンドで戦況を見守った。この試合の2回の第1打席でケガ以来初めて両手でバットを振った。遊飛に倒れたが「痛くなくていけると思いました」。第2打席は右前打、第3打席は右越え三塁打と、バットを振り抜き、勝利へ導いた。「秋は自分がキャッチャーで負けた。初戦に勝ったので、キャッチャーが代わって負けられないプレッシャーがあった。気負うところがありました」とホッとした表情を見せた。昨夏の4強超えへ、1戦必勝で向かっていく。