新潟産大付が関根学園に3-2で競り勝ち、新潟県大会で初の頂点に立った。2試合連続サヨナラ勝ちなど今大会快進撃を続けていた関根学園を止めた。

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関根学園は0-3の4回、遊撃手の滝沢夏央(3年)が2番手で登板すると試合の流れが変わった。

「1点もやれない場面。攻撃にいい流れを持ってくる投球を」と相手に追加点を許さない。打線は7回に3安打を集中させ2点を挙げ、1点差に迫る。ロングリリーフの5回を投げて1安打、無失点。8回の打席では頭部に死球を受けたが「何が何でも投げる」と気迫の投球だった。

しかし3度目の“ミラクル”は起こらなかった。最終回に4点差をはね返し逆転サヨナラ勝ちした日本文理戦(4回戦=6○5)、最大8点差を追いつき、サヨナラ勝ちした北越戦(準々決勝=12○11)の再現はならなかった。滝沢は「この景色は忘れない。夏は優勝して、この悔しさがあったからこそと言いたい」。ナイン全員が悔しい準Vを胸に刻んだ。【涌井幹雄】