春季大会優勝校・新潟産大付は新潟商に8-0で7回コールド勝ち。今大会初登板のエース西村駿杜投手(3年)が先発6回を投げて1人も走者を出さない“パーフェクト投球”を披露した。

満を持しての登板でエース西村が貫禄を見せつけた。68球を投げ、新潟商の18人に打者に出塁を許さない。「自分の持ち味は外角をきっちり突くこと」。スライダーでカウントを取り、最速142キロの直球でコーナーを攻める。味方が大量リードを奪った7回は背番号11の吉原大翔(3年)にマウンドを譲った。

参考記録での完全試合の可能性があったが「夏は総力戦」と意に介さない。公式戦の登板は5月13日の春季県大会決勝の関根学園戦以来65日ぶり。「春は疲労があった。それが取れるまで我慢させた」と吉野公浩監督(54)。春県王者で臨んだ北信越大会では未登板で、投球練習を週2日に抑えるなど夏に向けて徹底してコンディションを整えた。

開幕前、日本文理の投手として17年夏の甲子園に出場した兄勇輝さん(法大4年)から「頑張れ」とLINEにメッセージが届いた。「刺激になった。次も抑えたい」。初の甲子園を狙う新潟産大付のラストピースが埋まった。【斎藤慎一郎】