聖隷クリストファーが静岡市立を3-2で振りきり、初戦を突破した。先発の今久留主倭(いまくるす・やまと)投手(2年)が、8安打2失点で初完投。初回に塚原流星(りゅうせい)外野手(3年)の2点適時打などで奪った3点を守った。昨秋東海大会準優勝ながら、センバツは選外。悲願の初甲子園に向け、1歩を踏み出した。

聖隷クリストファーが、再起の1勝をつかんだ。今年1月、まさかのセンバツ落選。失意の中で迎えた春季大会も、西部地区予選の初戦(2回戦)で常葉大菊川に0-10で大敗した。「夏へ」と必死に気持ちを切り替え、臨んだ初戦。静岡市立に競り勝ち、ようやくナインに笑みが広がった。

立役者は今久留主だった。前日8日に先発を告げられ「気持ちで抑えようと思った」。最速128キロの直球を中心に、ストライクゾーンにテンポよく投げ込む。8安打を浴びながらも、1四球2失点。95球の粘投で初の完投勝利を飾った。過去最長イニングは、昨秋東海大会決勝・日大三島戦の3回1/3。「まさか完投できるとは思わなかった」と、白い歯を見せた。

奮闘する2年生右腕を3年生が支えた。初回2死満塁から、塚原が右前2点適時打。敵失も絡んで一挙3点で援護した。ピンチではマウンドに集まり、声を掛け続けた。今久留主は「1点取られてもいい。先輩たちの声で楽になれた」。一丸でつかんだ勝利だった。

2回戦は春季東海大会王者で、第1シードの浜松開誠館と対するが、今久留主は「自信を持って臨みたい」。塚原も「自分たちは挑戦者。思い切ってやりたい」。悲願の甲子園へ-。言葉にも力が戻ってきた。【前田和哉】