昨夏4強で今春のセンバツ準優勝の近江(滋賀)は、初戦で鳴門(徳島)とぶつかる好カードになった。

最速149キロ右腕のドラフト候補、山田陽翔(はると)投手(3年)は「好投手のいる高校に初戦で当たれるのはうれしい」と腕ぶした。相手エース冨田遼弥投手(3年)は、今春のセンバツで大阪桐蔭打線を3失点に抑えた好左腕。厳しい試合になることが予想されるが、相手が強いほど燃えるのが山田だ。

センバツ準Vは滋賀県勢で過去最高の成績だが、決勝は昨夏2回戦で破った大阪桐蔭に1-18と大敗した。山田は前日に受けた死球の影響もあってか4失点で早々に降板。「センバツで大敗して、準優勝のうれしさより悔しさが大きかった」。全国制覇への思いはより強くなった。「日本一に挑戦できるラストの大会だと思うので、悔いの残らない戦いにしたい」と必勝を期した。

初戦は第2日の第4試合で、夕方のプレーボール予定。多賀章仁監督(62)は「山田にとって、良かったと思う。午前中はなかなか筋肉が起きないと言うので、頭から全開でいけると思う」と笑顔で言った。日程も味方に、深紅の大旗を目指す。【竹本穂乃加】