第104回全国高校野球選手権に北北海道代表として出場した旭川大高が15日、新チームとして始動した。

練習開始前には、端場雅治監督(53)から選手に、山本博幸部長(42)に監督を交代することが伝えられた。

山本新監督は投手として、端場前監督のもとで97年夏の甲子園に出場。国学院大卒業後はコーチ、部長として同前監督と18年間、指導に携わってきた。新監督としてスタートし「子どもたちは勝つことを目的に、ここにきている。どうしたら勝てるかを、伝えていけたら」と決意を口にした。

同高は来春から「旭川志峯」に校名変更する方向で文部科学省に申請中。端場前監督は「校名が変わるなら新しい体制の方がいいと考えた。ずっと2人でやってきたし問題はない。安心して任せられる」と、OBで教え子でもある山本新監督に後を託し、今後は部長としてサポートする。

今夏の旭川大高は3年ぶり10度目の甲子園に出場。聖地では優勝候補の大阪桐蔭相手に3点リードするなど競り合ったが、試合は3-6と逆転負けを喫した。試合終了後に端場前監督から山本新監督に、監督交代を伝えていた。

センバツ出場がかかる秋季北海道大会旭川地区予選は9月9日に開幕する。新体制始動から25日間と限られた中での準備になるが、優勝すれば、現校名で甲子園に出る最後のチャンスをつかむことができる。

広川稜太主将(3年)から新リーダーに指名された平手硬内野手(2年)は「他のチームより遅れてはいるが、やれることを全部やって、秋につなげたい」と気を引き締めた。【永野高輔】

◆山本博幸(やまもと・ひろゆき)1979年(昭54)12月23日、旭川市生まれ。旭川大高では3年夏にエースとして北北海道大会優勝。甲子園では初戦で藤川球児擁する高知商に3-6で敗れる。国学院大卒業後、04年から旭川大高コーチ、15年春から部長。家族は夫人と2女。176センチ、66キロ。右投げ右打ち。