昨秋岩手王者の花巻東が、大激戦を制し、来春のセンバツにつながる東北大会(10月10日開幕、山形)出場を決めた。

盛岡大付に7-6で逆転勝ちし、決勝進出を果たした。注目の2年生スラッガー、佐々木麟太郎内野手は「3番一塁」で出場。大阪桐蔭時代の中田翔(巨人)を超える高校通算88号を含む4打数2安打2打点1死球と躍動した。今大会通算でも10打数7安打1本塁打4打点の好成績だ。

花巻東は佐々木麟の確信弾から反撃した。0-3の3回2死一塁、1ボールから内角直球を弾丸ライナーで右翼場外に持って行く推定130メートル弾で1点差。「本塁打が出たことよりも、あそこの場面でしっかりチームに流れをつくるために打てたことが一番良かった。記録とかを全然気にすることなく、チームが勝つことだけをずっと考えてました」と振り返った。

3回裏に3点を返されたが、2-6の4回無死満塁では、代打・堀川琉空(りく)捕手(2年)が左翼芝生席に同点のグランドスラムを決めた。6-6の7回には、先頭の佐々木麟が気迫のヘッドスライディングを見せ、遊撃への内野安打で出塁。佐々木洋監督(47)は「気迫に体はついてこなかったですけど、何とか出たい気持ちはみんなに伝わったと思いますし、『勝ちたい』とこっちから見ても感じました」。その後、2死三塁となり、佐々木麟は適時失策で勝ち越しのホームを踏んだ。

明日26日の決勝では2連覇をかけて専大北上と対戦する。佐々木麟は「明日が大事なので、記録とか関係なく、チームが勝つためのバッティングをしたいです」と意気込んだ。