来春センバツ切符を懸けた戦いが始まる。秋季東北大会(10日開幕、山形)の組み合わせ抽選会が30日、リモート形式で行われた。

史上5校目の甲子園夏春連覇がかかる仙台育英(宮城2位)は青森山田(青森1位)と対戦。山田脩也主将(2年)は「一戦必勝」を強調した。昨秋東北王者の花巻東(岩手1位)は鶴岡東(山形2位)と初戦を戦う。高校通算90本塁打の佐々木麟太郎主将(2年)を軸に2連覇を狙う。今夏甲子園4強の聖光学院(福島1位)は利府(宮城3位)との対戦が決まった。同センバツは第95回記念大会のため、例年より1増の3校が東北地区の一般枠として選出される。

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花巻東は「死のブロック」から2連覇、2年連続のセンバツ出場を果たす。初戦の相手は今夏甲子園に出場した鶴岡東に決定。そして、1勝すれば準々決勝で東北勢初の「白河越え」を達成した仙台育英-昨秋東北4強の青森山田と対戦する。佐々木麟主将は「手ごわい、強力なチームが集まる大会。先を見ず、1戦1戦に勝っていくことだけを考えて、みんなで頑張りたい」と決意を口にした。

県大会は大暴れしてチームを2年連続岩手王者に導いた。4試合で15打数11安打3本塁打10打点。準決勝、決勝は2戦連発で高校通算90本塁打に達した。それでも「記録にこだわっている部分はない」と言い切り、「今大会の結果に満足せず、大一番は次だと思っているので、自分自身やれることをやり、大会に臨めたらベスト。そこに尽くしていきたい」と力を込めた。

今春のセンバツは市和歌山に敗れて初戦敗退。佐々木麟も無安打に終わった。「甲子園が、どれだけ高校野球の聖地なのかを実感しましたし、その中で自分自身も悔しい思いをした。あの舞台に花巻東として戻ってリベンジできるように、東北大会は一戦に全力をささげていきたいです」。声で、気迫で、バットで、花巻東の大黒柱が勝利をたぐり寄せる。【山田愛斗】

▽専大北上・坂本賢士朗主将(2年、2位で出場する東北大会に向けて) (県大会では)一戦一戦苦労していいところも悪いところも出たが、粘りのある野球をできた。自分たちの自信になったし、東北大会に胸を張って出場できると思う。

▽盛岡大付・諏訪大成主将(2年、3位で出場する東北大会に向けて) 自分たちは東北大会で優勝して神宮大会に出るという目標があるので、一戦一戦大事に、自分たちが不利な状況になっても粘り強く戦いたい。

▽東北・佐藤響主将(2年=初戦が八戸工大一とノースアジア大明桜との勝者に決まり) 相手がどこだろうと自分たちらしいプレーをしていく。目立った選手はいないので1つの線となってつないでいく野球をしたい。

▽利府・鈴木晶礼主将(2年=初戦が聖光学院に決まり) 投手を中心に守備からリズムをつくっていきたい。一戦一戦勝ち上がって、優勝を目指していきたい。

▽田村・石川蓮也主将(2年、福島3位で臨む東北大会に向けて) 全員野球というモットーを掲げて挑みたい。目の前の試合を、足元をすくわれないように、足元を見つめながら戦っていきたい。

▽学法石川・本郷翔太主将(2年、初戦、盛岡大付との対戦が決まり) 去年も秋の東北大会の初戦が盛岡大付だった。その時はコールドで負けているので、そのリベンジをしたい。