秋季高校野球北信越大会が15日からハードオフ新潟など新潟県内3球場で開催される。来春のセンバツ出場(北信越枠2)を懸け、北信越5県から16校が出場。日刊スポーツ新潟版では新潟県代表4校のキーマンを紹介する。日本文理(新潟4位)の初戦の相手は松商学園(長野1位)。左大腿(だいたい)部の負傷から復帰したエースで主将の高橋史佳投手(2年)がけん引する。

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満を持しての登板を前に、日本文理・高橋は「順調に仕上がってきた」と自信をのぞかせる。本格的な投球練習を始めたのは10月に入って。松商学園戦で登板すれば、2番手で2/3回、3安打3失点4四死球だった8月8日の夏の甲子園1回戦・海星(長崎)戦以来。「自分がしっかり抑えないと」と気を引き締める。

自己最速は甲子園でも記録した146キロ。その剛球を披露できずに秋季県大会を終えた。一塁手で出場した4回戦の関根学園戦で左大腿裏を肉離れ。準々決勝以降はベンチを温めた。大黒柱を欠き、チームは4位。「みんなが北信越につないでくれた。今度は自分が恩返しをする」。センバツ出場への挑戦権をつかんだチームメートのために覚悟を決める。

鈴木崇監督(42)には「北信越に合わせてくれればいい」と励まされた。甲子園後、始動をノーワインドアップからセットポジションに変更。「フォームが安定した。球速も落ちない」(高橋)と球威を維持し、制球難も解消しつつある。

背番号1を初めて背負う。「目標は北信越で優勝してセンバツ出場」。期待を背負い、本領を発揮する。【斎藤慎一郎】

◆高橋史佳(たかはし・ふみか)2005年(平17)12月14日生まれ、新潟市出身。新穂小1年から野球を始める。新津二中では遊撃手と投手。日本文理では1年夏ベンチ入り。181センチ、86キロ。右投げ右打ち。