全国高校野球選手権大阪大会で、公立校で唯一シード権をとった八尾のエース西川侑志(ゆうじ)投手(3年)が活躍を誓った。
春の大阪府予選では西川が、近大泉州と太成学院大高に連続完封を果たした。ベスト8をかけた5回戦で、関大北陽に延長10回タイブレークの末に敗れた。「9回までは3-3の同点だったんです」。その展開に持ち込めたことが、自信になったと明かす。
強さの秘訣(ひけつ)は“瞬発力”のトレーニングだ。自ら高校の専属トレーナーのジムに足を運ぶ努力家で「野球は一瞬の力が大事」と教えられた。ボックスを使うジャンプ系のトレーニングや、メディシンボール投げを取り入れ、「体幹系を中心に、体をバランスよく使うこと」に意識を向ける。
昨秋には成果がでた。「今までは最後に球威が落ちていたけど、9回まで投げきる体力を作った」とスタミナの改善を実感した。
八尾は、春夏甲子園10度出場。1952年(昭27)夏には準優勝を飾った、文武両道の古豪だ。
4月に審判講習会のモデル校として“聖地”を訪れたばかり。普段はポーカーフェースの西川だが「スパイクの裏についた土を持ち帰りました」と初々しく笑った。「(試合になれば)いっぱいお客さんがいて、1球ごとに歓声が沸く。そんな場所で投げてみたい」と聖地での登板を夢見る。
日々心がけていることは、「いつもどおり」の精神。実は、小学生の時に制球難に陥ったことがあった。「マウンドに入る時は、何にも考えない」。これが背番号1の強心臓を生み出した。
この夏も、躍進が期待される。エースは「強いところに試合で勝ちたい。秋も春もベスト16だった。ベスト8以上で!」と力強く意気込んだ。【中島麗】
◆西川侑志(にしかわ・ゆうじ)2006年(平18)3月22日生まれ。小学3年から「ジュニアジャガーズ」で野球を始め左翼手や三塁手。小5から投手。茨田北中時代は軟式野球部に所属。八尾では1年秋から背番号15でベンチ入り。2年秋から背番号1。身長178センチ、70キロ。右投げ右打ち。球種は、直球、カーブ、スライダー、チェンジアップ、ツーシーム、カットボール。

