富山商・上田海翔投手(3年)は12イニング目に力尽きた。最後は犠打を一塁に悪送球してゲームセット。161球の大熱投だった右腕は「みんなが守ってくれて粘り強く戦っていたのに、最後は自分が…」と大粒の涙を流した。

3回に1-1とされたがクーリングタイムで「頭が整理できた」。再三の好守にも助けられ、コーナーに投げ分ける本来の投球が生きた。4回以降は無失点で延長戦にもち込んだ。

最大のピンチは延長10回無死満塁。1点取られたらサヨナラ負けの場面だったが、相手のスクイズに鋭いチャージをかけると、グラブトスで投-捕-一の併殺を完成。この回を無失点で切り抜けた。

「最後まで自分が投げるつもりでした。絶対負けたくない気持ちで投げていました。みんないつも通りのプレーができていた。楽しんでできました」

主将でもある上田の力投と、それを支えた堅守。引き締まった試合を演出した富山商ナインがグラウンドを離れる際、甲子園の観衆から大きな拍手が送られた。【柏原誠】