若虎を驚かせた球児が甲子園でも大暴れだ。2回戦から登場の創成館(長崎)が星稜(石川)を下し、ベスト16進出一番乗りを決めた。4番の永本翔規外野手(3年)が2回に4得点を導く適時打を放ち、リリーフでも好投。鳴尾浜で行った9日の練習では、近隣の阪神2軍施設まで届く推定130メートルの特大弾をぶち込んだ主砲が、8年ぶりの夏1勝を導いた。

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創成館の4番永本が猛攻を導いた。押し出し四球でリードを3点に広げた直後の2回1死満塁。「初回のチャンスで打てなかったので、次は絶対にかえしてやると思って打席に立ちました」。内角球をとらえ、一、二塁間を破る適時打。1イニング4得点を演出し、2回で6-0と試合を優位に進める立役者になった。

試合前日、先輩たちもびっくりの1発を放った。9日に鳴尾浜臨海公園野球場で行った打撃練習で、左打席から引っ張った打球は両翼91メートルの場外に飛び出した。2車線道路を挟み、阪神2軍施設にワンバウンドで届く推定飛距離130メートルの特大弾。その時、鳴尾浜では同校OBで5学年先輩の川原と野口が汗を流していた。2人は現在育成で“お互い頑張りましょう”と言わんばかりのエール交換弾。そしてこの日、両先輩が本拠地とする甲子園で躍動した。

バットだけではない。5点リードの7回から3番手でマウンドに上がった。長崎大会では準決勝、決勝と連続完投で甲子園に導いた右腕。9回に2ランを浴びたが3イニングを2失点に抑える二刀流の活躍で、夏8年ぶりの勝利を導いた。

稙田(わさだ)龍生監督(59)は「3点勝負だと思っていたので(序盤に6得点できて)最高の展開になった。創成館らしい粘り強い野球ができた」とナインをたたえた。ヒットは相手より3本少ない5安打だったが、粘り強く接戦を制した長崎大会のような戦いを聖地でも体現。ベスト16一番乗りを決め、次は同校初の夏2勝を狙う。【林亮佑】

 

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