3位決定戦では、日大三島が聖隷クリストファーに勝利。延長10回タイブレークの末に5-4で競り勝ち、2年ぶりの東海進出を決めた。上位3校が出場する東海大会は来月10日に組み合わせ抽選会が行われ、21日に開幕(岐阜)する。

 

日大三島が最後の東海切符をつかんだ。無死一、二塁から始まる延長10回タイブレーク。2死満塁とすると、5番佐野敬梧内野手(2年)が打席に立った。フルカウントからの7球目。外角直球を見極め、押し出し四球を選んだ。「ボール2つ分外れていた。打ちたかったけど、自信を持って見送った」。3時間31分の熱戦を制したナインに、満面の笑みが広がった。

1年生右腕・小川秋月が勝機をつないだ。5回途中から3番手で登板。7回に同点とされるも、勝負どころで頼もしかった。「1点もやらない」。延長10回表。2死満塁のピンチを直球で空振り三振に切る。聖隷の攻撃を「0」に抑え、サヨナラ勝ちを呼び込んだ。

浜松開誠館にコールド負けした前日23日の準決勝後、この日朝の練習でも永田裕治監督(59)が自ら打撃投手を務めた。佐野敬は「何とか勝たせようとしてくれたと思う」。背中でも教え子を鼓舞した指揮官の思いにも、何とか応えた。

苦しみながらも、2年ぶりのセンバツへ道をつないだ。永田監督は「東海大会まで時間はある。もう1度、じっくりチームを作りたい」と表情を引き締めた。【前田和哉】