新潟の熱い夏が、幕を開けた。高田北城が開幕戦を制し、1番星を挙げた。エース右腕の斎藤直弥投手(3年)が9回を投げ抜き、5安打1四球無失点の快投。練習試合を含め、自身初完投で初完封を決めた。
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両手を力強く握りしめ、夏の新潟最初の勝利をかみしめた。3点リードで迎えた9回裏2死二、三塁。自らの前に転がったゴロをしっかりとさばき、白星をつかみ取った。「途中苦しい展開もあったんですけど、野手も守ってくれた。しっかり投げきろうと思った」と、最後まで全力で腕を振った。
視線を独り占めした。開会式直後の一戦。多くの高校が開幕カードを見ようとスタンドに残った。「いろんなチームがいて、注目されているなと。楽しかったです」。3回までは1人の走者も出さず。4回以降は、出塁は許しながらも要所を締めた。持ち味の制球力で終わってみれば、9回5安打1四球の無失点。自身初の完投&完封を果たした。
ぶっつけ本番だった。約1カ月前に右肩を負傷。復帰して本格的に投げ始めたのは、大会直前の7月に入ってからだった。「練習試合でもまったく投げていなかったので」。調整不足は否めなかったが、そんなことを感じさせない丁寧な投球を披露した。「(新チームから)全部の大会で先発をやらせてもらったので。そこは自信を持っていきました」とうなずいた。
帽子のつばの裏には「全力少年」と記す。「スキマスイッチの『全力少年』がずっと好きで。その曲名から取らせてもらいました」。球場入りするバスの中でも聴き、気持ちを高ぶらせた。
次戦は、7日に春県王者の帝京長岡と対戦する。「ビビらずに、強気にみんなで力を合わせて戦いたい」。強敵を前にしても恐れない。次も思い切り腕を振る。【大島享也】
○…糸魚川白嶺はエース中谷翔(3年)は3点を失ったが、最後までマウンドに立ち9回を4安打に抑えた。敗戦にも充実した表情で「高校で投げた中で最高のコンディション。一番いい投球ができた」とうなずいた。内野手が主だったが、関井徹監督(41)が「新チームに投手がいなかった」とコンバート。その指揮官も、「今までで一番いい投球。成長した」と評したピッチングだった。

