<全国高校野球選手権:九州学院8-7鹿児島実>◇16日◇3回戦
簡単に負けるわけにはいかない。鹿児島実(鹿児島)が、土壇場で根性を見せた。3点を追う9回だ。1点を返した直後の1死一、二塁。この日、4打席3三振と不振だった2番亀甲が気合を入れた。「エラーでも何でもいいから塁に出る」。その初球、内角高めに来た球をよけきれず、左手甲に当たったが判定はファウル。それでも、めげない。4球目をレフト前へと運んた。「左手の握力がなくなったので、右手1本で打ちました」。気力でつなぐと、チームはこの回5安打を集中させ同点に追いついた。
延長10回に勝ち越されて敗れたが、先発した左腕用皆(ようかい)は笑った。「粘りの野球ができて良かった。悔いはない。楽しかった」。この日が38歳の誕生日だった宮下正一監督も「9回の粘りは最高だった」と納得。甲子園30勝は来春以降にお預けになったが、伝統校の意地は見せた。


